2018年11月22日木曜日

あるレッスンで

毎月1回受講しているS先生のクラス。
この夏からブリリアンスの生徒二人が受講しています。

先日、その二人が受講した小学生クラスでの一コマ。

背中を丸めておよそバレリーナーには見えない立ち姿で立っている生徒がいたり、お喋りをする生徒がいたり(これはもっての外ですが…)した中、

「クラスを受けている最中は、ずーっとレディで居てください。ずーっとエレガントで居てください。」

と、S先生が子どもたちに言われました。

当たり前のことを注意されたのですが、その言葉と伝え方が素敵だなと思いました。
それを言える先生が素敵だし、貴重だと思います。

そもそもバレエの起源は、ヨーロッパの貴族社会。
社交会での礼儀作法の一つから始まったもの。
バレエを学ぶということは、エレガントであることは最低条件。
普段の生活がそうでなくとも、バレエの稽古場に来る・レッスンをするということは少なくとも「いつもとは違う」ということを念頭に置いておくことが大切です。
もちろん、テクニックを学び、身に付けることは大切ですし、その訓練をします。
でも、バレエを学ぶ・習うということは、「立ち居振る舞い」を含みます。
テクニックよりもまず「立ち居振る舞い」つまり、物事を学ぶ姿勢、習う姿勢を身に付けることであると思います。
だからこそ時間がかかるし、難しいです。
それが「習い事」です。

そんなこと当たり前と思っていましたが、先日のS先生の言葉で改めて「そうだな」と気づき、大切なことで、それを伝えていくことが指導者の役割なのだと感じさせられました。

子どもの時には何を言われているか分からなし、理解できないかもしれませんが、でも言い続けなければいけないのだと思います。
自分自身のことを振り返ってもそうでした。
子どもの頃、先生方によく言われていました。色んなことを。
当時は理解できなかったけれど、大人になるにつれて、いろんな経験を積んでいく過程で、「あの時のあの言葉はこういうことだったのか」と分かるようになりました。

指導者の立場になると、痛いほどに分かるし、振り返って恥ずかしくなること、落ち込むこと、後悔すること、反省することも多々あります(そんなことばかりかもしれません)。
でも、見捨てず言い続けてくださったことに本当に感謝しています。
まだまだ学ぶことだらけですが、私も負けず言い続けることにします(笑)。

指導者とは「忍耐」です!!!(笑)


さて、S先生のクラスを受講している二人は、どれだけ吸収できているのでしょうか。
テクニックだけではない、「バレエ」の奥深さを教授してくださっています。
子どもであっても容赦なく厳しく、甘えは決して許してくれません。
自ら掴みに行かなければ、待っているだけでは何も与えてもらえません。
そんな中で揉まれて、自分自身で考えて進んでいく力を身に付けてもらいたいと思います。



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